大会長挨拶
第22回 群馬県臨床工学技士会 学術大会
大会長 林 嘉仁
(SUBARU健康保険組合 太田記念病院 臨床工学部)
第22回一般社団法人群馬県臨床工学技士会学術大会開催にあたり
この度、令和6年6月30日(日)に開催致します「第22回一般社団法人群馬県臨床工学技士会学術大会」にて大会長を務めることとなりました。この様な大変貴重な経験をさせていただけることに感謝申し上げます。
新型コロナウィルス感染症、国家間紛争など、混迷する社会情勢は私達の生活に様々な影響を与えております。円安に伴う物価の変動、物品供給遅延など、私達の日常生活は常に問題と向き合い、対処し続ける必要があります。新型コロナウィルス感染症については5類相当への変更やマスク生活の改善など明るい兆しが見えてきておりますが、世界平和と安定した社会情勢を目標に、今後も関係各所で手を取り合い、平和を愛する博愛の心と創意工夫を持って、困難と立ち向かわれているすべて方々へ敬意を表します。
さて、今回の開催テーマは「躍進~日常業務の発展~」とさせていただきました。2024年4月より医師の働き方改革の一環で時間外労働の上限規制が適応となり、医師のタスクシフト/シェアに貢献するために新たな業務範囲が追加され、全国の臨床工学技士が告示研修を受講しています。臨床工学技士の新たな分野での業務が開始され、特色を活かすことで新たな業務分野の発展と需要が見込まれており、将来の雇用へ繋がると期待しております。しかし臨床現場では一定レベル以上の通常業務スキル、知識が要求され、部門や多職種より求められる人材はスペシャリストと呼ばれる専門職です。多くの施設ではスペシャリストの人材は少なく、大半がジェネラリストとして複数の業務を遂行している現状です。
緊急現場に対処することが日常的に求められる我々、臨床工学技士は常日頃より全業務分野に精通している必要があるため、膨大な経験と知識を要求されます。
そこで今大会ではタスクシフト/シェアの各施設の現状や今後の展望を共有すると共に、既存の業務分野での新規業務について各施設で計画、実施している業務内容の紹介や学術発表を通し、日常業務の発展とタスクシフト/シェア推進に少しでも参考になればと思い計画致しました。日常業務発展とタスクシフトに伴う新規業務推進の労力、人員配置など今まで以上に問題が山積しておりますが、今大会がそのような問題を抱えている皆様の参考になれば嬉しく思います。
昨年までは参加者皆様の安全と利便性を考慮し、WEBでの学術大会を開催しておりました。新型コロナウィルス感染症の現状や社会情勢を鑑み、今学術大会は現地開催にて計画致しております。現地開催の強みを活かし、今大会では学術発表やパネルディスカッションだけでなく、参加型の教育セミナーや企業展示、スタンプラリーなど計画中です。
最後となりますが、ご参加頂いた皆様にとって実り多い大会となるよう、関係者一同準備を進めております。皆様のご参加心よりお待ちしております。