大会長挨拶

第21回 群馬県臨床工学技士会 学術大会
大会長 立崎 健一
(群馬県済生会前橋病院 臨床工学科)

第21回一般社団法人群馬県臨床工学技士会学術大会開催にあたり

この度、2023年6月25日(日)に開催致します「第21回一般社団法人群馬県臨床工学技士会学術大会」にて大会長を務めることとなりました。この様な大変貴重な経験をさせていただけることに感謝申し上げます。

近頃では新型コロナウィルス感染症に対し明るい兆しは見えてきたものの、未だ私たちの生活や仕事に大きな影響を与えております。これまで、幾度となく押し寄せた波の中、関係各所で知恵を出し合い、立ち向かわれてきたすべての方々に心から感謝と敬意を表します。

さて、今回の開催テーマは「発展~広がる職域を考える~」とさせていただきました。昨今の医療は、医療機器や情報技術の進歩により大きく発展しております。最近では遠隔医療が注目を集める中、患者様と医療機器をつなぐ我々臨床工学技士の需要が増していることは、皆様も日々肌で感じている事と存じます。また、2021年に施行された医師の働き方改革の議論に基づく臨床工学技士法の一部改正により、臨床工学技士に新たな業務が与えられ、多様化が加速しております。広がった職域で臨床工学技士として特異性を発揮し活躍することで更なる発展が見込まれ、ひいては未来の臨床工学技士の雇用にもつながると期待しております。日本臨床工学技士会も臨床工学技士専門・認定制度を推進することで、各臨床現場における質の高い治療の普及と技術の向上・発展を図ろうとしております。しかしながら現場の問題点として、人員的に各職場に専門技士を配置することは難しく、夜間の緊急対応など一人ひとりに幅広い知識が求められる現状があります。今後は“浅く広く”ではなく、臨床工学技士として専門性を確保しながら職域を広げることが肝要と考えます。現場の需要から職域拡大の必要性を感じながらも、人員や教育の問題から足を踏み出せない施設も多くあると思います。今大会がそのような問題を抱えている皆様の参考になれば嬉しく思います。

新型コロナウィルス感染症への考え方は様々であり、職場の意向で現地参加が難しい方もいらっしゃるかと思います。そこで、全ての方が安心して参加できるよう今回はWEB開催とさせていただきました。最近では現地開催の大会も増えてきていますが、参加のしやすさ等、WEB開催の需要も前回大会のアンケートに頂いております。今回の大会はWEBによる学術大会のあり方なども考えていただける良い機会となれば幸いです。

最後となりますが、参加いただく皆様に実り多い大会となるよう、関係者一同準備を進めてまいります。皆様のご参加心よりお待ちしております。